体育館に雨の音が響く。
外が暗いせいか、体育館の中がすごく明るく感じる。
こんなに暗いと帰りも怖いだろうな…。
さすがに今日は恵梨菜のこと一人にしちゃ危ない。
三人で帰ろう。
そうして6時半、いつもより早く部活が終わりあたしと恵梨菜、梨結ちゃんは帰る準備をする。
「じゃあね~!二人とも」
「またね~梨結」
「うん、また明日!」
梨結ちゃんは律唏くんに送ってもらって帰るみたい。
「ねー恵梨菜。今日は一緒に帰ろう?一人じゃ危ないよ」
「そんな気使わなくていいよ~!あたしは大丈夫」
「大丈夫じゃないって…」
「じゃあ俺が送ってこうか?」
え、誰?
あたしと恵梨菜で靴箱で話していると、背の高い茶髪の男の子が来た。
ここの靴箱にいるってことは…
同じ学年だよね。

