あたしがストローに口をつけると、蓮斗はニヤニヤと意地悪な笑顔を浮かべた。


「陽葵と俺、間接チュー♪」

「ぶはっ…!」


いきなり、そんなこと言われたら気管に入るんですけど!


あたしはしばらくゲホゲホとむせていた。


「そんな気にしてるなんて思わなかったし~」

「でっ、でも!人が飲んでる時に言うなんて反則…」

「ははっ!ごめん、ごめん」


その笑いは絶対に悪気ないんだから…


イチゴミルクを蓮斗に返して、授業が始まる前に一滴目薬をさした。


もう…ヤダ…。

どんどん自分の顔と耳が熱く感じる。


今のあたし、きっと真っ赤な顔してるんだろうな…。


今日もこのあと部活あるのに、蓮斗のせいで集中できなかったらどうしよう…!