陽葵も恵梨菜ちゃんもバスケ部のマネージャーになり、人数が増えて梨結ちゃんも楽になったらしい。
今だに誕生日のこと言えてないし…。
まぁ、マネージャーだからいずれか耳にするか。
…でも俺の口から言っといた方がいいよな。
練習の休憩時間、体育館から出てすぐにある部室に陽葵を呼ぶ。
「いきなりごめん」
「ううん大丈夫。どうしたの?」
「あと少しで何の日か知ってる?」
「えっと~…部活の遠征だっけ」
聞いてたか…
つーかすでに自分のことより部活優先しちゃってる。
俺って彼女にすげー気使わせてるかも。
「部活の遠征なんだけどね…誕生日、あるじゃん。陽葵の」
「あ、あぁ~。あったね誕生日」
苦笑気味に陽葵は言う。

