ゲーセンでプリクラ撮って、少し遊んでから誰もいない二人きりになれる公園に行った。
陽葵のマンションの近くにある公園。
「今日は泣いたり笑ったり……忙しいねっ」
「忙しいの陽葵だけだろ。目赤くなるだけ泣いて」
「だって…もうみんなそれぞれ大学に行っちゃうから会えなくなるし…」
「確かにそうだな」
「蓮斗はさっ…あたしと離れるの寂しい?」
遠慮がちに聞いてきた陽葵は、不安そうに俺の左手を握った。
だから、俺も陽葵の右手をぎゅっと握り返す。
「すっげー寂しい。本気で離れたくねぇもん」
「そこまで言われると照れる……」
「毎日、電話とかメールするかもな」
「絶対してね?」
「うん、絶対」
家から大学に通う陽葵と、律唏と下宿して大学に通う俺。
下宿なんてしてたら長期休みくらいしか、帰って来れないし……。
陽葵に寂しい思いさせちゃうんだな…。

