カラオケの帰りは、律唏と二人でゲーセン。
このゲーセンにはびっしり通いすぎて、正直飽きてきた。
「蓮斗~UFOキャッチャーやるべ!」
「俺、取るの苦手だから無理…」
「いやいや出来る!」
「………ほら!出来ないだろ!」
「下手くそ~♪」
別にいりもしないぬいぐるみは全部、妹がいる律唏行き。
遅くまで遊んで律唏とは別の駅へ向かうと、向かいから見慣れた人。
俺の大好きな人だ。
「あっ!蓮斗~」
「陽葵!今帰り?」
「うん。今塾終わったからこれから帰り」
「時間も遅いし送ってくわ」
「いいよ!そんなっ」
強制的に陽葵の手を引っ張って家の方向に帰る。
距離置こうなんて言われたから、手が繋げない。
繋ぎたいのは山々なんだけどな…。

