学校でも陽葵は休み時間を潰してまで梨結ちゃんと勉強してる。
陽葵も頑張ってんだから、俺も頑張んなきゃな~。
次の日の放課後も律唏にそれとなく誘われて帰る準備をしてると、図書室から参考書を抱えた陽葵が出て来た。
「おー!陽葵じゃん。また勉強?」
「うん!勉強してたの。これから塾だからそろそろ帰ろうと思って」
「お疲れ様だなぁ、ほんとに。無理すんなよ?」
「無理なんてしてないよ。蓮斗も勉強頑張ってる?」
「あっ、うん。まぁまぁかな」
『頑張ってね』って陽葵に言われたけど、胸がチクッと痛くなる。
きっと陽葵に嘘ついたからだよな。
俺って男として最低だ……。
「蓮斗!おせーぞっ」
「あ、悪い」
「元バスケ部員また集まるから!今日はカラオケからのゲーセン!」
「でもアイツら大学決まってんだろ?」
「決まってるらしいな。羨ましい限りだ!」
ほんとに羨ましい限りだ。
はぁ~………
陽葵が塾で頑張ってる時に、俺は友達とカラオケ。
もーどうしたらいいんだよ!

