すると蓮斗は笑顔であたしに小指を立てて前に出してきた。
指切り……かな?
「その代わりさ、陽葵。約束しよ?」
「約束?…なんの約束?」
「お互い必ず合格して笑顔になること。約束しよ」
「うん!絶対だよ」
二人で指切りをした。
『少しの間だよ』
この言葉を信じて、蓮斗に笑顔で合格を伝えるんだ。
「じゃあ、俺遊んでらんねーな!ちゃんと勉強しないと」
「あたしも!頑張んないと」
「あ、そういえば陽葵の大学って合格発表は俺の後だっけ?」
「うん!蓮斗の大学が一番先に合否わかるよ」
蓮斗と笑いたいから頑張るね。
塾だって頑張るんだからっ!
そして、合格して蓮斗に抱きしめてもらって……
我慢してた分たくさん甘えるからね。

