ダルく重たい身体を引きずって教室へ行くと、梨結ちゃんが駆け寄って来てくれた。


「陽葵~大丈夫なの?早退でしょ?」

「うん。…熱あったよ~」

「え!?一人で帰れる!?」

「ははっ…大丈夫帰れるよ?」


机の中の教科書を鞄に入れて帰ろうとしていると、蓮斗と颯太くんが教室に来た。


「あれ?陽葵ちゃん帰るの~?」

「あ、うん。熱出しちゃって…」

「マジか!?ちょっ、俺送ってく」

「え?で、でも、まだ授業あるよ!?」

「別にいい」


よくない!!


蓮斗なんて、ましてや単位とか足りないはず。


あたしに付き合わせちゃったらダメだよ…。