本棚を上から下までジーっと見てたまに手に取る。
何となく俺も、参考書を手に取ってパラパラっとページをめくる。
俺、部活ばっかで勉強なんてまともにしたことねぇや……。
中学ん時はバスケ推薦だから受験勉強だってしてないし。
「陽葵…どこ受けんの?」
「女子大。恵梨菜と同じとこ受験しようと思って」
「陽葵が女子大行くなら、彼氏としては安心だなっ」
「そうだね~」
梨結ちゃんと颯太は、俺らの高校の近くにあるエリートで有名な大学を受けるらしい。
陽葵と恵梨菜ちゃんは女子大かぁ~…。
「蓮斗は決まってるの?」
「いやっ、俺はまぁ~…」
「決まってるよね!律唏くんもどうなんだろ?」
「律唏はわかんねーな」
「まだわかんないよね」
ごめんね、陽葵。
進路先とか一切決まってないのに嘘ついた!
これは早急に決めなきゃないな……。

