部活が終わってからも、体育館にボールのつく音、バッシュの音が響く。


何人かは自主練で残ってるから、マネージャーのあたしもなかなか体育館の鍵を閉められない。


その自主練メンバーの中には、蓮斗と律唏くんに颯太くん。

先輩だけじゃなく、海斗くんも残ってる。


夜の8時を過ぎたところで蓮斗に一声掛けてみるのが日課。


「蓮斗、そろそろ体育館の鍵閉めなきゃないんだけど…?」

「もーそんな時間!わりぃ」


蓮斗が部長として自主練メンバーを体育館から出しておしまい。


そんなことで学校を出たのは8時半。


蓮斗と手を繋いで帰る道は、あたしが1日の中で一番好きかも。


「もうすぐインターハイだね」

「だな~。優勝出来るかな?」

「出来ないことはないと思うよ。だって蓮斗毎日遅くまで頑張ってるもん」

「まぁ、でも……負けた時のことも考えてそろそろ部長決めなきゃだし」

「部長?海斗くんじゃないの?」


あたしが蓮斗を見上げて聞くと、難しそうな顔して考える。


確か、監督とか部長とか…みんなでの話し合いでは海斗くんが挙がってたし…