ふと立ち上がった颯太は部屋から続くベランダに出た。
冬なだけあってベランダから入って来る風は、冷たくて寒い。
「ちょっ、颯太!寒い!」
「雪降ってるー。えりちゃんに写メ送ろっと」
「恵梨菜ちゃんも気づいてんじゃねーの?」
「だったら尚更、同じ景色共感したくない?俺はそう思う」
ケータイ片手に照れた感じで笑う颯太は、どこか変わった気がした。
颯太は絶対にそうゆうの言わなさそうだし…。
「颯太…お前変わったな」
「そー?俺からしたら蓮斗は結構変わったよね。陽葵ちゃんと付き合い出して」
「変わった、かもな…多少は」
「多少じゃないって!蓮斗はかなり変わった」
「それより早く閉めろ。寒すぎる!」
「ごめん、ごめん」
ケータイで何か文章を打ちながら颯太は、ベランダの窓を閉めた。
颯太がメールとか前までなら考えつかないな…。

