何も言われなきゃ言われないで寂しいなー…。


束縛は嫌いだけど何か言ってほしいんだよね…。


「れーんと。あたしに何か言うことないの?」

「陽葵に?……あ、楽しんで来いよ?」

「なんで最後、疑問になってんのよー…」

「友達相手に妬いてほしいんだ!かわいい~」

「そっ、そんなんじゃないもん!」


なんか蓮斗に負けた気分…


あたしの言ってほしいこと知ってるくせに!


あたしは蓮斗に背中を向けて歩き出す。


「陽葵!」


蓮斗の声に振り返る。


「今度は俺んちでお泊まり会!もちろん二人だけな?」

「うっ!う、うん…」


嬉しいんだけど、いざ言われると恥ずかしくてまともな返事できないよ………


蓮斗は確信犯だ。