花火をジーッと見詰める陽葵の腰を抱き寄せてぎゅっとする。
花火が上がった一瞬の光で、陽葵の顔が赤いのがわかった。
「俺は陽葵しか好きじゃないの。陽葵にしかキスしたくないし、陽葵にしか抱きつきたくない」
「蓮斗…あたしも蓮斗じゃないとヤダ…」
「んーっ!かわいずきるっ」
「うっ!く、苦しいっー」
強く抱きしめてた手を離して、また花火に夢中になる陽葵の横顔はすごくキレイ。
「陽葵…キスしよっか」
「え?今……学校だよ?」
「いいじゃん。どーせ誰もいないんだし!」
「でっ、でも!……んっ」
真っ暗の中で唇を塞いだ瞬間に、花火がキラキラと上がった。
陽葵と二人だけの時間ほしいから、もう少しだけ花火続いて………。