そりゃあ陽葵も嫉妬しちゃうか。
文化祭と言えど、彼女じゃなくて他の女の子相手にしてるし。
夜の花火までには機嫌直してほしいんだけどな。
「蓮~!!」
「はーいっ!」
うるさい教室内で梨結ちゃんの声が通る。
「指名入りましたよっ」
「わかった…ん?」
梨結ちゃんに渡された小さなメモ用紙。
やっぱり持つべき友達だな。
「梨結ちゃん!…サンキュ」
「別に~。まぁ…先輩達の噂だから、ほんとかどうか知らないけどね」
「とりあえず…行ってみるわ」
「それよりまずは仕事、仕事~♪No.1なんだから!」
梨結ちゃんの心使いのおかげで、文化祭がもっと楽しみになってきた。

