【蓮斗side】



カーテンから日差しが差し込む午前中。


夏休みに突入した俺は寝ぼけたまま、隣ですやすや眠る陽葵を見る。


陽葵の両親は出張が長引くようで、まだ帰りが延期になってしまった。


俺としてはラッキーなんだけど。


にしても、規則正しい寝息をたてる陽葵の寝顔は癒し…。


「……ん?」


枕元に置いてある俺の携帯がチカチカと光る。


「前島さん…?」


どうしたんだろ?


俺はもう撮影しない、って言ったから連絡は来ないはず……。


ここで電話してたら陽葵が起きると思って、リビングに出て通話ボタンを押す。