キスをやめると、今にも泣きそうな顔で俺を見上げてくる陽葵がかわいい。


「うぅ…っ…ごめんなさいっ…蓮斗」

「謝らなくてもいいんだけど…な?」

「女の子みんな蓮斗好きだから…妬いちゃったよ…」

「陽葵に妬いてもらえるとか嬉しすぎる~」

「蓮斗嫌じゃない…大好き…」


なにこの生き物。


いきなりかわいくなったし。


すると陽葵は、俺の膝からピョコンと降りて部屋から雑誌を持って来た。


それは俺が載ってる雑誌。


「雑誌?」

「そう、雑誌!」


また俺の膝に乗り、雑誌のページをパラパラめくる。


ページをめくる小さくて細い指がまたかわいい。