まぁ、もう最後の撮影だから会わないと思うし…。
「蓮斗!撮影するよ!」
「あ、前島さん!お願いします」
軽く頭を下げて俺はその場をあとにした。
それにしても前島さんは話しやすい。
「蓮斗~……モデル続けないか? 」
「えっ?…いや、続ける気はないです」
「もったいないなぁ~。せっかくの才能なのに…」
「そう言ってもらえるだけ、ありがたいですね」
さっきの愛ちゃんといい前島さんといい、俺ってそんなにモデル向きなの?
「この撮影が終わっても、また呼ばれるかもな」
「まさかぁ~!」
「覚悟しといた方がいいぞ~」
ここは笑ってはぐらかした。
モデルもいい仕事だと思うけど、陽葵と一緒にいたいからやめとく。

