朝の通学路で恵梨菜に相談。
もちろん恵梨菜もびっくりしたみたいで、あたしをすごく心配してくれる。
「そこまで家遠いわけじゃないんだし、おいでね」
「ありがとう…」
教室に着いてからは梨結ちゃんにも話してみた。
「不安なら家おいでよ。ちょっと遠いけど…。男兄弟ばっかだからママも喜ぶと思う」
「え?何人兄弟?」
「兄貴が二人の弟二人♪」
梨結ちゃんが活発だけど、しっかりしてる理由がわかった瞬間。
そうだ……
蓮斗にも言った方がいいかな?
帰りにでも話そう。
放課後のバスケ部の仕事を終えて、やっと蓮斗と二人っきりになれる時間。
親の出張の話をするとびっくりした顔で聞く蓮斗。
「家に陽葵が一人!?危なくねっ?」
「安全面では少し不安かな……」
繋ぐ手に力が入る。
少し痛いくらい。