やっぱ料理上手な陽葵ちゃん。


今まで食べたケーキの中でも、陽葵が作ったチョコレートケーキは特別な味がした。


「うまいっ!陽葵も食べてみ…あーん」

「あーん…」


大きく口を開けて頬張る陽葵はリスみたい。


モグモグ食べてる陽葵を俺はモグモグしたいです。


「おいしい…かも」

「だろ?ありがとな、陽葵。今年のバレンタイン最高だった」

「…よかった…喜んでもらえて!男の子にチョコあげるの初めてだから緊張した…」


俺が陽葵の初めてのバレンタインの相手!?


こんなにたくさん陽葵の初めて奪っていいのか俺!


「陽葵…大好きっ」

「…んっ…」


バレンタインの日のキスは、甘すぎる程のチョコの味がした。