陽葵は俺をリビングのソファーに座らせて冷蔵庫から出している。


拗ねた顔して、涙目になりながらテーブルにチョコレートケーキを置いた。


「うまそーじゃん!頑張ったな、陽葵!」


そう言うと、俺の膝に座り向かい合う形で陽葵は泣きそうな顔をする。


泣くなよ…陽葵。

宥めるように頭を撫でると、俺の手を握ってボソッと話す。


「…チョコケーキ…大きく作りすぎてっ…鞄に入んなくて……忘れちゃった…」

「いいから、そんなこと。もらえただけで満足!」

「蓮斗…たくさんチョコもらってるし…焦ったよぉ…。あたしが本命なのにっ…」

「泣かなくていいからなっ?…俺、腹へったから食べてもいい?」

「んっ……あーん…」


フォークでチョコレートケーキを少し取り俺の口へ運んでくれた陽葵。


積極的でちょーかわいい…。


かわいすぎる!