階段から降りて陽葵に抱きついたのは、いるはずのない海斗。
「陽葵ちゃ~ん。会いたかったよ♪」
「へっ!海斗くんっ!」
「海斗!陽葵から離れろ!」
「なんで蓮くんの方がいいのかなぁ」
「れっ、れ、蓮斗……」
びっくりしたのか、涙目で俺を見上げてくる陽葵。
その顔犯罪。
かわいすぎ。
「なんでお前いんだよ。帰って来ないって言ってたじゃん」
「女の子にドタキャンされちゃってさ。だから来週になった」
「あっそ。だったら部屋で大人しくしてろよ」
「俺も混ぜてよ~。寂しい」
「嘘つけっ!」
「いいよ」
は?
陽葵ちゃんなに言ってんの!?
二人だけの勉強デートがっ………。

