【蓮斗side】
陽葵を泣かせてしまった。
完全に俺のせいで。
確かにルリと一緒にいたのは事実で、ルリに答えてしまったのも事実。
俺って最悪な男だな。
帰宅してから、陽葵に電話をかけてみるものの出てもらえるわけなくて…。
俺の電話もずっと鳴りっぱなし。
相手はルリであって、クリスマスの誘いだと思う。
ルリからの電話は無視。
久しぶりに会ったから……ただそれだけで、彼女のいる俺が他の女と二人っきりはヒドイ。
もしも、陽葵が他の男と二人っきりなんて考えたら心配でしょうがないし、なにより妬く。
陽葵の気持ちも知らないでルリに会ってた俺は最低だな、ほんと……。
「好きって証明してよ!」
陽葵が泣きながら言ってる姿が何度もよみがえる。

