クリスマスの今日は終業式。
冬休みに突入すると、なかなか梨結ちゃんとか恵梨菜にも会えなくなっちゃう。
ちょっと寂しいね。
しばらくは着ないであろう制服に腕を通して、スッキリした気分で家を出た。
あたし決めたよ。
中途半端に蓮斗と付き合いたくないの。
だから一回二人が離れれば、いい答えがでるんじゃないかって。
クリスマスに悪いけど………
あたしは蓮斗と別れよう。
今のあたしには、これしか考えられない。
「おっはよ~恵梨菜!」
「陽葵~おはよ!…なんかスッキリしたの?」
「うん…まぁね。蓮斗とは少し距離置くことにしたの」
「え?ってことは蓮斗くんと…」
「別れると思う。多分」
「そっか…。陽葵が頑張って考えたことだからね。あたしは何も言わないよ」
そう言って恵梨菜は優しく微笑んだ。
この恵梨菜の笑顔は、あたしにいつも勇気をくれる。
今日はなんだか悲しいクリスマスになりそうな予感。
話だらけの眠たくなる終業式はあっという間に終わり、放課後がきてしまった。
ルリさんがいないわけだし…
蓮斗とちゃんと話はできそう。

