こうゆう時に改めて気づくんだ。
心の距離は離れていってるのに、好きって気持ちは変わらない。
なおさら切ない。
部活が終わったのは、もう外が真っ暗な時間。
街灯があっても一人で歩くには少し恐い。
「帰ろっか、陽葵」
「うん」
真っ暗な道を歩いて送ってくれる。
さりげなく車道側歩いてくれてるし……
変に優しくされると、もっともっと好きになるからやめてほしい…。
「寒くね?」
「…うん。大丈夫だよ」
「よかった。風邪引かれたら困るし」
「風邪は…ヤダね」
会話も上手く弾まない。
どうしたらいいんだろ、ほんとに。
「じゃっ、あったかくして寝ろよ。陽葵って冷え性じゃん」
「あっ…そうだったね!…ありがとう」
「陽葵のことは何でも知ってるつもりだから」
「そうだね…つもり、だよね」
何でも知ってるなら、こんなにあたしを切なくさせない。
寂しくさせないよね?
あたしが考えすぎなのかな?
もうヤダ…
寂しいよ…蓮斗…。