結局、席の周辺には仲良しの友達は誰もいなくて…
自分のくじ運を恨む。
だけどあたし……
ほんとにこんなんでいいのかな?
ハッキリ言って蓮斗とはスレ違い真っ只中。
心の距離はどんどん離れていく。
部活中はずっとルリさんと話してるし、一緒に帰るのも少なくなった。
マネージャーとしていつも蓮斗が目に入るからそれが、また悔しい。
「はぁ~……」
「でっかいため息ね~大丈夫?」
「陽葵らしくないぞ。殿方と…なんかあったの?」
「まさにその通りって感じ」
二人とも感は鋭いから、きっと蓮斗とあたしのギスギス感に気づいてるはず。
梨結ちゃんと恵梨菜は本気であたしの相談に乗ってくれる。
「………悩むぐらいなら別れちゃえば?」
唐突に言うのは、もちろん梨結ちゃん。
それに恵梨菜も付け足す。
「そうよ。一回別れて考え直す、ってゆうのも有りかもねっ」
「そうかなぁ~」
一回別れる、か……
別れてしまったら二度とまた元の関係に戻れなさそうで恐いあたしがいる。