俺ってほんとに自分勝手。


「今だけ…今晩だけってこと?俺にはそう聞こえる」

「それでいいの。未練がましいでしょ?あたし」

「すげー未練がましい。でも…俺にも一理あるから」

「…レン…好きっ…」


ほんとに一晩だけ…


久しぶりにルリに触れた。


真っ白なキレイな肌に、折れそうなほど細い腕。

俺の大好きな人だった。



土日が明けて月曜日。


部室に入ろうとすると、ふいに梨結ちゃんに呼び止められた。


「なに?梨結ちゃん」

「…今日も元カノさん来るわけ?」

「あぁ~…多分」

「最近、陽葵のことちゃんと見てあげてる?」

「見てあげてる、けど」

「そっ……。ならいいよ」


この状況はマズイ。


完全に俺のせいで、陽葵を困らせて悩ませてるはず。


クリスマスが近いのに、ギスギスした関係は嫌だ。