結局、ルリには敵わずシャワーに入ってる俺。
中3の夏だったっけ?
「パパ…アメリカ戻るって。だからあたしも秋までには戻んなきゃだ」
「…そっか。そりゃ寂しくなるな。まぁ~お前ならすぐ男見つかるだろ?」
「なによそれ…。あたしと別れんの!?」
「俺には海外までの遠距離は耐えられねぇ」
「ふーん!あっそ!絶対にレンのこと取り返しに戻って来てやっからねっ!」
ジリジリと蒸し暑い夕方。
まともに話したのは、これが最後だった。
ルリは本気で大好きで付き合ってた女。
そして俺の初めての女。
ルリがいなくなってから、ひっきりなしに女を替える生活。
はぁー…
まさか、ほんとにルリが戻って来ると思ってなかったわ。
シャワーから上がると上機嫌で、シャワールームに入ってくルリ。
当時はルリを傷つけたかもしれない…
たった1年ほど前の出来事が生々しくよみがえってきた。
あーーー!!
陽葵ってゆう大好きすぎる彼女いんのに、なに考えてんだ俺。

