俺が、そんなことを考えていると陽葵は付け足すようにして言った。
「だけど蓮斗はリアル王子様だよね」
「リアル王子様…?」
「女の子みんなから人気者じゃん」
「そっかなー…」
正直に言うと自覚はしてる。
朝、教室に入っただけで悲鳴あげられて王子様~!なんて叫ばれたら嫌でも耳に入るから。
「あたし…たまに不安になるの。蓮斗と釣り合ってるのかな?って…」
「いきなりなに言ってんだよ」
「だって…カッコいい蓮斗にあたしは…ちょっとね~…」
「俺には陽葵だから釣り合ってる。他の女なら釣り合わねーよ」
「ふふっ…ありがとう!」
付き合ってて、そんなこと考えてたなんて気づいてやれなかった。
釣り合う、釣り合わないなんて関係ないし。
陽葵は俺だけのシンデレラ。

