ガラスの靴以外にも道具係は作る物がある。
「作るの多いから分担すっか」
「蓮斗くんの言う通り分担しよっか。じゃあ~陽葵と蓮斗くんがガラスの靴ね」
「俺と恵梨菜ちゃんが他の作ろ。ってことで恵梨菜ちゃん、美術室行こー!」
「賛成ー♪」
「ちょっと恵梨菜!」
「律唏!?」
完全に恵梨菜ちゃんと律唏の計画にハマった。
二人でいれるから、いいんだけどさ。
シーンとした空き教室で陽葵がおもむろにヒールを履き出した。
「あたしと同じ足のサイズだ」
「陽葵は俺のシンデレラだから当たり前~」
「じゃあ蓮斗はあたしの王子様だね」
「そうだな」
無邪気に笑う陽葵が、アルミホイルとか使う物を準備する。
「蓮斗も手伝ってよ~」
「ごめん、ごめん」
頬を膨らませて怒った表情を見せた。

