そりゃあ、あたしだって蓮斗が王子役となればシンデレラやりたいと思うけど……。


さすがに主役はちょっとね…。


その時、蓮斗が席を立ち教卓の辺りに集まってる女子数人の元へ行く。


「俺、王子とかやんないよ?台詞覚えらんねーもん」


れ、蓮斗もこのタイミングで言っちゃう!?


盛り上がってた女子のテンションが一気に下がるのがわかる。


やっぱ蓮斗の人気ぶりはすごい…。


でも、蓮斗が王子役断ってくれて少しホッとした。

だってもしそれで、他の女の子がシンデレラになったりしたら……


「よかったぁ~…」

「なにが?」

「うっ、ううん!なんでもなーい…」


嫉妬深いとか思われたらヤダから秘密!


結局、あたしは蓮斗に半ば強引に道具係にされた。

道具係のメンバーは、あたしと蓮斗。

それから、恵梨菜と律唏くん。


恵梨菜とかいるから道具係でよかったかもね。