今から走りに行かされんのに、また目渇いてきた…。
「梨結ちゃん目薬持ってる?」
「目薬?持ってないけど…どうしたの?」
「いや、なんでもない。律唏!走りに行くぞ~」
「ちょっ、ちょっと!梨結ちゃーん!」
俺は律唏を引っ張ってスタート地点の玄関まで行く。
ほんとに目痛い…外そっかな…。
そんな時、玄関に見覚えのある女の子が。
目薬の…隣の席の子。
「律唏…先走ってて…」
「は?えっ、蓮斗!」
俺は走って玄関に行く。
やっぱスタイルいいし、大人っぽい顔立ちしてる。
「あのさ…悪いんだけど目薬借りていい?」
「あ、うん。…はい」
「ありがと」
細くて白い指で目薬を取り出した。

