慶応四年―‐四月末。

顔色が悪く、少し痩せた男の姿があった。

それは―沖田だった。

沖「近藤さんが死んだ?」

沖田以外の隊士にもこのことはしれわたっていた。

沖「僕がいたら。病気じゃなかったら…」

美桜に病気を治して貰いたいと言う気持ちが無いことはなかった。

だがリスクが高すぎる。

沖「自分の命より仲間の命でしょ」

沖田がぼそっと微笑んだ。

離れの屋敷に近寄るものはいない。

沖「新撰組に戻りたい。」

沖田のせめてもの願いだった。