桜幸恋華


数日後、幹部が集められ会議がはじまった。

近「隊士が増えるに当たって屯所の場所を移したいと思っている。どこか案はないか。」

土「西本願寺が良いと思う」

山「あそこは長州が出入りしているとき来ますよ!」

土「僧侶に取り合って見る」

伊「それは良い案じゃありませんか。」

山「ですが…」

伊「山南さんは腕はいつなおるんですか」

山南は前の闘いで治らない傷をおっていた。美桜は治そうとしたが、大丈夫ですと拒まれていた。

伊「その左腕は使い物にならないようですが―」

伊東の目はお前は必要ないと言っているように山南は感じていた。

その時、近藤が咳払いをした。

「一応、西本願寺として進めてみよう」


伊東以外はうつ向いたままだった。

「…」

山南は静かに立ち上がる。その場にいた美桜は山南を追いかけた。

「山南さん!!」

「私はお役御免らしいですね」
小さく呟いた山南はその場から去って行った。

(山南さん……)