無言なあいかに
「よっ♪」と言う。言った同時に
ガチャと閉められた。
なんだよ。せっかく言葉、でたのに…
再び開かれるドア。
「なんで、閉めた?」
拗ねるように俺は言った。
「先輩の顔って毎回ふくれてますよね。」
いきなりあいかが言う。
「いやっ?あいかのせいでふくれてるんだけど?」
「てか、先輩ストーカーですか?人の家なんでしってるんですか?」
ま、まぁストーカーかな…
「それはきっと、愛の力だよー」
俺はごまかすように言う。
結局、無視られた。
あいかは、自分の世界に入ったかのように
色々な顔をして…
絶対、俺の存在忘れてるし…
最後はうんうん、とうなずいている。
「何、一人で百面相してんの?」
あいかはボフッと一瞬にして赤くなる。
「~っ」
「まぁ、可愛かったからいーけどね♪」
やっぱり、俺はチャラいのか…?
そして、いきなりあいかは
ぶつぶつ独り言かのように言う。
『気持ちが伝わらない』って…
何、言ってんだし…
「…。」
「まぁ、俺には伝わってるんだけどな。」
目をまんまるにするあいか。
声に出して言ってたし…
言わないでおこうか…
「顔にかいてあったぞ。」
そんなあいかにでこぴんをする。
本当、可愛いやつ。
独り占めしたい…自分だけのものにしたい。
…でもときどきみせるあの表情で
そんな思考は止まる。
あんな辛そうな顔してほしくないから…
あいかは、自分の頬を叩いてる。
ははっ、おかしなやつだなぁー

