だけど…。 「どうして、逃げるのさ」 あたしよりも足の速い、蒼太に捕まった。 掴まれた右腕が熱い。 二週間…たったそれだけなのに、触れられた場所から熱くなっていく。 「イヤ…離してっ」 あたしは体を捩(ヨジ)らせた。 「ダメ」 更に強く握られ、更にあたしの体が熱くなっていった。 「蒼太、あの人と付き合ったんでしょ?もう、あたしなんかいらな…」 ―ダンッ!!!!― 「それ、本気で言ってるの?」 あたしの言葉を最後まで聞かず、店の壁に背中を押しつけられ、上から見下ろされた。