私は少し涙目になりながら

正輝君に引っ張られて非常階段へ



「ぐすっ………」

「で、何があったわけ?」




私は顔を覗き込んでくる正輝君に


教室での出来事と

優梨子さんとの約束の話……


あと

自分は隼人君の事を全然知らない



という事を話した



「約束、ね……」

「……」



正輝君はしばらく考え込んだ後


「まあ、過去になんかあるのは確か」


と呟くような声で言った