やべえ……今のって…由梨…?



「由梨…?」

「ば、ばいばい……」

「……」



俺は顔を赤らめる由梨の元に

ずかずかと歩いていって



への字型の唇にキスを落とした




「は、はは、隼人くっ……」

「んなの…知ってんだよ…」



俺は由梨の前でニヤッと笑って

グラウンドまで歩いていった








―――この日

由梨の涙目を思い出しては

悶えていたことなんて内緒だ