唇を離すと雪崎はスイカより真っ赤な顔をしていた。

綺麗な瞳にオレが映っているのだと思うと嬉しくてたまらない。



「雪崎、今度デートしよっか」



オレが言うと雪崎はビックリした顔になった。



「あ、秋野くん、部活は?」



ウチラの高校のバスケ部は県内では結構強い方で全国大会にも出場したことがある。

だから土日はいつも部活で埋まってしまうのだ。



「次の日曜日は部活無いよ。試合前だから体休めろって」



オレの話を聞くと雪崎はパァッと笑顔になった。

雪崎は付き合い始めてからよく笑うようになった。


作り笑顔じゃない本当の笑顔。



「どこ行きたい?」