屋上の日陰の所でオレらはいつも食べる。


「雪崎の弁当ってさいつもこってるよね。手作り?」



「うん!私の親、共働きだから」



「マジで!? すげぇ!一個ちょうだい」


了解を得ずにオレは雪崎の弁当箱にあった卵焼きを食べた。



「あ!急に取らないでよぉ・・・・」


雪崎が一気に悲しい顔になる。
ヤバッ!傷つけた?



「今日は卵焼き焦がしちゃったからあんまり美味しくないの・・・・」



オレは笑ってしまった。
雪崎は微妙につっこむ点や気にする点がずれている事がある。

そうゆうところ含めて雪崎の事が好きで一緒にいて心が和む。



「ゴメン、ゴメン。でも結構美味かったぜ?」



お世辞じゃない。
やっぱりちょっと焦げていたけどすごく美味しかった。