「オレだって一緒だし」



秋野くんは照れ隠しにハハッと笑った。
私もつられて笑顔になる。


ハッとして口に手を当てる。


(今、私笑えてた?)


うん、笑えてた。
今ままで笑おうと思わなければ笑えなかったから。
自然と笑みがこぼれたのは中2以来だ。



「雪崎?どうかした?」



秋野くんが不安そうな顔で聞いてくる。



「ううん。早く行こ!」



その後は、他愛もない話をしながら学校へ向かった。



笑えるようになったんだ。
本当に良かった。

みんな、秋野くんのおかげだ。