秋野くんはニコッと笑って歩き出した。


「早く行こうぜ」



「うん。でも何で待っててくれたの?」


私の前を歩いていた秋野くんがピタッと止まる。



そして振り替えずにぶっきらぼうに言った。



「だって彼女と一緒に登校したいじゃん」


また私の顔が赤くなる。



「そっか・・・私達付き合ってるんだもんね」



私は思わず呟いた。



「忘れてた?」



「忘れるわけ無いよ!
だってずっと好きな人と両思いになったんだもん」



慌てて否定すると秋野くんも顔を赤くした。