いつも通りの通学路を使って学校に向かう。

電車を降りたときだった。
見慣れた人が駅前のベンチの傍に居たのは。



絶対にどんなに遠くにいても一目見れば分かってしまう。



愛しい人。



私に気付いた彼は手を大きく振った。


私は急いで彼の元に行く。



「秋野くん!おはよ」



すると秋野くんは驚いた顔をした。
なんで? って感じに。



「朝から会えるなんて偶然だね。誰か待ってたの?」



そしてちょっと赤い顔をした。



「ちげーよ」



すると秋野くんはプイッと横を向いてしまった。

あれ?私、変なこと言っちゃったかなぁ・・・



「お前だよ」



「え?」