内容はよく聞こえなかったけど最後の辺りは雪崎の嬉しそうな声が聞こえた。

電話を切るとすぐに振り返り嬉しそうな顔で言った。


「秋野くん!心音の様態が安定したって!あとは目を覚ますのを待つだけだって!」


「マジで?!良かったじゃん!」


「うん。秋野くんありがとう!」


雪崎が笑顔になった。
今までの笑顔とは違う、柔らかくて優しい笑顔。

その笑顔にオレの胸がドキッと高鳴る。

雪崎はニコニコと笑っている。

オレ、今なら言えるかも。
って言うか今言わないと後悔する気がする。


「雪崎」


真剣な顔で名前を呼ぶと雪崎は驚いた顔になった。


「な・・・に?」