「と、言うわけなんだけど一緒に行ってもいいかな？」


私は心音に問いかける。
すると心音は驚いた顔になった。


「いいよ。でも初めてだね。沙菜が男の子の話をするなんて」


心音の言葉に私の顔は赤くなる。


「べ、別に秋野くんが行きたいって言ったから････」


私が慌てて言うと心音はフフフッと嬉しそうに笑った。


「好きなんだ。その人の事」


心音にウソはつけない。
それは前から分かってることだ。


「う･･･ん････」


さっきより真っ赤な顔でうなずいた。


「頑張れ、沙菜」


心音は笑顔で言ってくれた。
その笑顔があるから頑張れる気がする。