そこで目が覚めた。

汗をかいていて息が荒くなっていた。
周りを見渡すとそこは中学校の屋上ではなくて高校の屋上で。
隣を見てビックリした。
私の好きな人が寝ていたから。

かなりグッスリ眠っているみたいで、少し揺らしても起きる気配がない。

立ち上がって何となくフェンスの前に立ってみる。
下を見ると結構高くて。
中学校の屋上も結構高かった。

私はあの日死のうと思った。
裏切られたことに絶望して、もう生きてる意味がなくて。



飛び降りようとした時たまたま見回りに来た先生に見つかった。
先生達に止められて私は一命を取り止めた。
理由を聞かれたけど私は言わなかった。

私の自殺未遂事件のあとみんな急に私に優しくなった。



不自然なくらいに。



私はその人達を信用しなかった。


今思えばあの時先生達が見つけてくれて良かった。