それでも好きだよ。

心音はまた体調が悪くなって早退した。


昼休み私は1人でトイレに向かった。
個室に入っていると何人かの女子が入って来る音がした。
速く出たほうがいいかな、と思いカギを開けようとしたその時、話し声が聞こえた。


「ねぇ~今日といい昨日といい心音と沙菜調子乗ってんじゃないの?」


「心音さ萩本くんにばっかり助けてもらってわざとみたいだよね」


奈緒美と鈴加の声だ。


「ってか心音ウザくない?体育とか休んでるけどサボりたいだけなんじゃないの?」


これは瑠奈の声だ。


「あ~わかる~ウチも前から思ってたんだよね~」


は?何それ。心音は本当に小さい頃から身体が弱いのに。


「それに沙菜も何1人だけいい子ぶってんの?って感じ」


「成績がちょっと良いからってウチラの事見下してるんじゃない?」


「たしかに。でもあたしはどちらかといえば心音のがウザイ」


「じゃあ心音の事明日から無視しない?」


「いーねー賛成!」


顔がカァッと熱くなって怒りが込み上げてくるのが分かった。