それでも好きだよ。

「うん。もう全然元気!」


そういいつつもやっぱり顔色がよくない気がするな。

奈緒美も来て5人でいつも通りコイバナをする。



授業の3時間目の中休みのときだった。

心音が立ちくらみを起こしたのは。

心音はうしろに体勢を崩して倒れそうになった。

そしてうしろに居た男子にぶつかった。
ぶつかった相手は萩本君だった。


「大丈夫?」


萩本くんは心音の肩をつかんで声を掛ける。
男子にほとんど免疫が無い心音は真っ赤になりながらうなずく。


「本当に?」


昨日の事があってか萩本くんはもう1回確認する。


「大丈夫だよ。萩本くんは心配しすぎ!」


心音の腕を引き寄せて心音の変わりに言う。
心音はホッとした顔で私を見つめる。


「なんか笹谷見てるとほっとけなくなるんだよね。雪崎が言うなら大丈夫か・・・」


そう言って萩本くんは苦笑いしてその場を去ってしまった。