それでも好きだよ。

すると萩本くんは


「良かったっ」


と優しい笑顔になる。
でも心音は大丈夫では無かった。
その場で貧血を起こして倒れてしまった。


「心音!」


心音を支える。名前を呼んでも気付かない。
顔を見ると心音はさっきよりもさらに青白い顔をしていた。
でも脈は正常だから直に目を覚ますだろう。
ちょっとホッとして心音を保健室に連れて行くために心音を抱える。

でも、それを萩本君が止めた。


「オレが連れてくよ。ここから保健室って遠いじゃん。」


「え?!悪いよ。それにこうゆう事前にもあったから」

慌てて否定する。

でも萩本くんは首を縦に振らなかった。


「いいって。」


それだけ言って私の腕から心音を受け取るとお姫様抱っこした。

ふとうしろを見ると私は一瞬凍りついた。
鈴加がものすごい目つきで私達を睨んでいた。