「聞いて欲しいの。
4年前の事と本当の気持ち」


「うん。どこか座ろうか」


オレたちは駐車場の隅にあるベンチに並んで座った。

人、一人分の距離を開けて。



「私、4年前の心音が亡くなってから2週間ぐらい経った時に中学の友達に偶然会ったの」


「沙菜をいじめてた?」


「うん。ちーちゃんのイトコでいじめの主犯」


沙菜は小さく頷いた。
そしてまた話し始めた。


「『久しぶり』って言って『ちーちゃんのイトコなんだってね』って言ったの。
それで、心音が死んだ事も教えたの。

そしたら…

『沙菜が信頼してる人はみんな死んじゃうんだよ!

あんたに関わりのある人たちの為にも私たちの視界から消えてよ』

って」


「・・・・・」


オレが何も言えないでいると沙菜はまた話し始めた。