その笑顔と言葉にドキッと心臓が音をたてた。

何で何年も一緒にいるのにドキドキするんだろう…?


他愛もないおしゃべりをしていたらあっという間に東京へ着いてしまった。


寮へ戻ると私のほかにまだ4,5人の生徒しか帰ってきてなかった。

ミサの姿もまだない。

自室へ戻って荷物の整理を始めた。


服や本を元の場所に戻し終わるとふと机の写真タテが目に入った。


2つあって1つは卒業式に撮ったコウと私の2ショット写真。

もう一つは病室で撮ったさーちゃんと心音と私の写真。


もうあの瞬間は戻ってこないけど心の中ではいつでも思い返すことが出来るんだ。


私が寮に帰ってきてから5日後、ミサが帰ってきた。


「沙菜ーお久!」


「ミサ、焼けたねー沖縄、楽しかった?」


ミサは一ヶ月前よりもっともっと日焼けしていた。